運動が苦手で身体が固いからヨガやピラティスなどは敷居が高いと感じておられる方
身体を柔らかくしたいけどどんなストレッチを取り入れたらいいんだろうとお悩みの方、真向法はシンプルなのでおすすめです。
どのぐらいシンプルかというと、たった4つの動きだけです。
真向法はヨガやピラティスのように軟体動物のような難しいポーズもありません。
動きが4つだけなので、運動が苦手で運動神経ほぼゼロ、身体がガチガチに硬いわたしでも「それなりに」できるようになりました。
完成形はまだまだほど遠いのですが、形が「それなり」でも身体への変化はジワジワと現れてきています。
- ひどかった生理痛が和らいだ
- 長距離歩いても疲れにくくなった
- 何もないところでつまずくことがなくなった
- 歩いている時の股関節の違和感(特に右足の付け根をポキっと鳴らしたくなる感覚)がなくなった
運動が苦手で体が固い人、どのようなストレッチをしていいかわからない人は真向法を検討してほしいなと思います。
目次
真向法とは
真向法とは健康であろうとする力(自然治癒力)を取り戻すための4つの動きで構成されている健康体操のことをいいます。
基本の4つの動作は真向法の公式HPに掲載されています。
参考真向法協会
真向法体操の形は仏典の礼拝をヒントにつくられています。
上半身と下半身を腰から二つ折りにする礼拝(お辞儀)は、腰の完全屈曲運動でもあり、股関節を柔軟にする運動でもあります。
小説家の井上靖(1907~1991)さんも真向法を実践されていた一人。
しかも真向法を開始されたのが60歳(昭和42年[1967年])の頃だそうです。
井上靖さんは60歳以降も「おろしや国酔夢譚」や「孔子」など長大な作品を書かれています。
真向法の影響を少なからず受けておられたのかもしれませんね。
井上靖さんが60歳から始めたというように、真向法は年齢問わず誰でも行うことが出来る体操です。特に老化予防を目指すなら40歳以降の方には是非とも取り入れて頂きたい体操です。
真向法体操の全体から見た効果
一見単純に見える4つの体操ですが、正しく継続すると次のような効果が期待できます。
- 萎縮した筋肉を若返らせる
- 脚を若返らせる
- 腰の関節を正しく整える
- 股関節柔軟化
- 姿勢を自然に矯正する
- 内蔵を元気にする
- 全身の血行促進
- 神経の伝達を円滑にする
真向法は自然治癒力を取り戻すことができる体操だと上述いたしました。
自然治癒力が回復すると病気にかかりにくい心身を自分の力で作り出すことができます。
そのため、治病効果を発揮することもあります。
しかし「病が治る」のは副産物的な効果であり、あくまで自然治癒力の高い体質になって病気が「治る」のです。
真向法の効果は老化を防いで病気にかかりにくい体質をつくります。
真向法:4つの体操について
第1体操
あぐらをかいた状態で腰から屈曲(前屈)する運動で、大腿部の外転筋を伸ばします。
第1体操の効果
仙腸関節や股関節を柔らかくして腰のコリを取る効果。
続けて行うと、坐骨神経痛の痛みがだんだん和らぎます。
第1体操の効果:わたしの場合
第1体操はガチガチに硬いわたしでも、真向法を始めた当初から行いやすかった体操です。
とはいえ、最初期はあぐらをかいた状態で両ヒザが浮いていました。
現在(2014年7月)は両ヒザが完全に床につくようになり、股関節から身体を折り曲げておヘソがかかとに近づく程度になりました。
第2体操
いわゆる長座前屈で、足の裏筋を伸ばす体操。
足首をピンと立ててアキレス腱を伸ばすことを意識しながら前屈します。
第2体操の効果
足腰の老化予防
全身の若返りに効果のある体操。
副腎が活発化し、やる気(活力)が出る。
第2体操の効果:わたしの場合
真向法を初めてすぐの頃、壁にもたれないと足を伸ばして座ることができませんでした。
つまり背もたれなしで長座ができませんでした。
現在(2014年7月)は背もたれなしで長座ができるようになりました。
しかし第2体操するときは今も壁にもたれて行っています。
前屈に関しては、まだお腹が脚につきませんが、手はつま先やカカトなどが届くようになりました。
第3体操
いわゆる開脚前屈。内転筋を伸ばして両足を開脚して、骨盤を広げる体操。
第3体操の効果
骨盤を広げることで、骨盤中の臓器である子宮、膀胱、前立腺、さらに直腸、肛門などの充血、うっ血、コリや炎症などを改善。
女性の生理痛、生理不順、男性の前立腺肥大の予防などに効果があります。
腰臀部から腹部にある大筋肉群(腹直筋、外腹斜筋、骨盤筋群、大腿筋群など)の血行がよくなり、内臓全般の働きをよくします。
第3体操の効果:わたしの場合
第3体操はわたしにとって鬼門です。
第2体操の長座前屈同様、壁にもたれずに開脚して座れるようにはなりましたが、まだ全然体を曲げられません。
それでも生理痛が和らいでいるので、たとえ上手にできなくても続けることが大事だなぁと実感しています。
第4体操
正座をくずした状態(ヒザを完全に曲げて)で仰向けに水平に倒れます。
そのまま、反復運動をせず一分間くらい全身の力を抜いて腹式呼吸を行います。
足首や脚の前面の大腿四頭筋を刺激します。
第4体操の効果
第4体操の姿勢は脊柱の歪みを矯正すると同時に、自律神経を活性化させ、胃腸、肝臓、腎臓などの働きを促し、心臓の負担を軽くし、血圧を安定させます。脳の血流もスムーズにさせます。
これによってストレスが軽減し、腰痛や肩こりも解消します。
第4体操の効果:わたしの場合
第4体操は真向法を始めた当初は、背中にクッションを敷かないとヒザが開いて浮き気味になっていました。
現在(2014年7月)は、クッション無しで片足ずつヒザを曲げて行うことが多いです。
このやり方のほうがヒザへの負担も軽く済みます。
片足ずつ行っていますが、以前に比べてヒザの開きや浮き具合はマシになりました。
ちなみにヒザが開いたり、浮いてしまうのは腰の状態が良くないからと操体法の本にありました。
あまりにヒザが悪い方は第4体操は避けたほうがよいかもしれません。
決定版真向法によると「第4体操を行うと長い階段、登山などで地力を発揮します」とありますが、100段以上あるお寺の階段を楽々と登り切ることができました。
真向法のやり方・わたしの場合
真向法を始めたのが2013年1月頃。
2ヶ月ほど続いたものの事情のため一時中断。
真向法を再開したのが2013年7月頃で、2014年7月現在まで続いてます。
真向法の本によると10回1セットを目安に朝夜1日2回が基本。
しかし、わたしは一つの体操につき5回を2セット行っています(第4体操除く)。
体調や気分により一つの体操を5回1セットで済ませたり、3回1セットで済ませる時もあります。
真向法の本にも、無理のない範囲で完成形に近づけようとするだけでも効果は得られると書かれてありました。
また続けないと効果が出ないとわかっていても、どうしてもできない日もあります。
そういうときは無理はしません。
さすがに日にちが開きすぎると身体が徐々に固まるのでよろしくありませんが(真向法を再開したときに痛感しました)、1日、2日ぐらいなら気にしません。
かなりマイペース、スローペースで行っています。
あと注意していることは、従来の柔軟体操のように反動(はずみ)をつけてやらないようにしています。
とはいうものの…
真向法をしたいけど身体が硬すぎるので、どうにかしたいなと思う方はこちら
40代女性向け簡単なストレッチ体操のまとめ
真向法とは自然治癒力をよみがえらせる体操で動作はたった4つ。
- 自然治癒力が回復すると病気にかかりにくくなり、老化予防につながる。
- いつでもだれでも(特に40代以降推奨)畳1枚分の広さがあればどこでもできる。
- 時間がなくてもテレビを見ながら気楽に行うことができる。
ただ、足腰の筋肉がガチガチに固まっている人が初めて真向法にとりかかる時、痛みを伴います。
しかし痛いからと諦めてしまうと、さらに筋肉・体の硬さが進みます。
上手にできなくても問題ありません。
実際にわたしも完成形までまだまだ遠いです(特に開脚前屈である第3体操が鬼門…)。
それでも生理痛が和らぎました。
無理のない範囲で理想の形に近づけようとするだけでも効果は十分に得られます。
「1日1ミリ伸ばす」ぐらいの気持ちで焦らず身体を伸ばし続けることが大切です。
続けていれば身体の柔軟性は後から自然とついてきます。
それゆえに運動苦手、体が固く何をしていいかわからないとお悩みの方は真向法体操を取り入れて欲しいなと思います。